ファンドによるM&A
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投資ファンドによるM&A

投資ファンドは、信託銀行などの金融機関や生保などの機関投資家から資金を調達し、これを

1)オフィスビルやレジデンスの収益不動産物件
2)公開株式、債券、商品、為替など幅広い金融資産
3)そして事業会社の株式に、一定期間投資し利益を得ること

を業とする会社・組合です。

ファンドというと、海外からの投資マネーといったイメージを持たれることがあり、
例えば金融債券に投資しデリバティブなどの手法を駆使して高い運用実績を狙うのは「ヘッジファンド」と
呼ばれていて、海外では個人富裕層から資金を預かっている場合もあります。

また、いわゆる「ハゲタカファンド」は、海外の大手投資ファンドが経営難に陥っている
比較的大規模な事業会社の株式を、安値で取得し、再生したのちこれを売却して多額の利益を稼ぐケースを
表現したものですが、こちらは特に再生のためのファンドと言っていいでしょう。

私たちがここで議論するのは、原則国内の金融機関や機関投資家から資金を預かり、
主に非上場会社の事業会社に投資するケースで、プライべート・エクイティ・ファンドと呼ばれているものです。

プライベート・エクイティ・ファンドは、例えば事業継承問題を抱えている事業会社のオーナーより、
その株式を譲り受けて会社の企業価値を最大化し、将来の株式公開(IPO)を目指したり、
またロールアップIPOにより比較的早いタイミングで株式公開を実現させたりします。

また、収益性が改善されれば内部留保した資金で対象企業自身が株式を買い戻し
ファンド会社は株式の売り戻しを行います。これがいわゆるMBOといわれるものです。

プライべート・エクイティ・ファンドが株式を保有する期間は、
通常5年程度で、持ち分は100%かそれに近い比率が原則となります。

投資金額の規模としては、一社当たり10億程度から50億以上になる場合もあります。  

このプライべート・エクイティ・ファンドの資金が、
特に中小企業を活性化する過程の中で有効に活用されるケースが増えています。

中小企業の中には、前述のように事業継承問題を抱えている会社や、
また設備投資のニーズがあるものの資金調達力に限界がある会社も多く、
これをプライべート・エクイティ・ファンドが受け皿となり、豊富な資金力と人的経営資源を投入して
成長戦略を実践するのです。

この場合、株式譲渡後もそれまでの経営者に引き続き経営を託すケースもあり見られます。    

ハゲタカファンドに戻りますと、バブルの崩壊で破綻した旧日本長期信用銀行を買収したニューヨークに拠点を置く
リップルウッド・ホールディングスが、わずか10億円で買収し数年後に新生銀行として再生、2004年に上場させ、
翌年の追加売却も含めて5,000億円以上の利益を取得したことが大きな話題になりました。

これについては、利益として得た5,000億円の額はもちろん、リップルウッドの拠点が
国内ではないため日本側が課税できなかったこと、また旧長銀から引き継いだ金融債券に関する
瑕疵担保条項により旧長銀側が預金保険機構に一兆円に近い債権を買い取らせたことなどが取りざたされ、
外資系ファンドが獲物を貪り食うハゲタカのように揶揄されたのでした。

旧長銀はバブル期の放漫経営のつけが回り、挙句の果てに粉飾決算にまで手を染め、
金融再生法の適用第一号となって破たんした。

その後、8兆円に及ぶ公的資金がつぎ込まれ一時国有化され後、最終的にリップルウッドが取得する。
その取得の過程においては、当時競合した日本の金融機関グループが再生に及び腰となり、
リップルウッドを上回る金額や条件を提示しなかったことも事実である。  

リップルウッドは、旧長銀の再生にあたり、1200億円の自己資金を投入、2000年の取得後わずか4年で
再上場を果たした。

公的資金をつぎ込んだ銀行の再生としては、10年経った現在もまだ道半ばとみられてはいるものの、
再上場への道のりを最短距離で導いた能力と功績は、評価せざるを得ないわけです。  

さて、またプライべート・エクイティ・ファンドに戻りますが、この投資ファンドの資金は、
金融機関や生命保険などの機関投資家から預かったお金です。

これは、もとをたどれば私たち一般市民がこれら金融機関や機関投資家に預けたお金であり、
そして投資ファンドの利益は、私たち一般市民の収益として還元されるというマクロ経済の循環となっています。

このような資金が、日本の企業数の9割以上を占める中小企業の活性化に使われる始めたことは、
歓迎されるべきことと言えるでしょう。

尚、当社は多くのプライべート・エクイティ・ファンド社と連携して投資案件を進めた実績があります。
ご興味のある経営者の方は、是非当社までご連絡ください。








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